「長時間のデスクワークで背中がガチガチ、深呼吸もつらい」と悩んでいませんか?
本記事では背中のコリを招く筋肉の緊張・悪姿勢・自律神経の乱れなど根本原因を体系的に纏めるほか、背中のコリによる症状や疾患、そしてそれらの解消方法について解説します。
さらに、背中のコリの度合いを調べるチェック方法や、背中のコリの改善のためのストレッチ方法や再発を防ぐ日常習慣も纏めていますので、ぜひ参考にしてください。
目次
背中のコリの原因は?

背中のコリは生活習慣や姿勢の癖など複数の要因が絡み合って生じる慢性的な不調です。
主な原因は以下の通りです。
- 筋肉の緊張と炎症
- 姿勢の悪さ
- 自律神経の乱れ
- 運動不足
- 喫煙習慣
それぞれの原因を理解することで、適切なセルフケアや予防策を選択しやすくなります。
筋肉の緊張と炎症
長時間のデスクワークやスマートフォン操作が続くと、背部の筋肉は同じ長さで固定されたまま緊張します。
筋肉の緊張が続くことで、血流が阻害され、乳酸などの疲労物質が蓄積すると炎症が起こりやすくなります。
その結果、筋線維が軽い損傷を受け、修復時に硬い結合組織が形成され、慢性的な背中のコリへと移行します。
このような背中のコリを引き起こす炎症につながる原因や症状には、次のようなものがあります。
| 炎症の種類 | 主な原因 | 特徴的な症状 |
|---|---|---|
| 急性炎症 | 過度な荷重、急な運動 | 熱感、腫れ、鋭い痛み |
| 慢性炎症 | 長時間同一姿勢、血行不良 | 鈍い痛み、しびれ、可動域制限 |
姿勢の悪さ
背中のコリの主な原因のひとつが、姿勢の悪さです。
長時間のデスクワークやパソコン作業、スマホの使い過ぎなどは、無意識のうちに背中を丸めた猫背やストレートネックなどの姿勢になりやすいです。
この猫背やストレートネックのような悪い姿勢を続けると、頭を支えるための高い負荷が背中にかかり続けるため、疲労が溜まり、背中のコリを引き起こしやすくします。
| 悪い姿勢 | 背中のコリとなる原因 |
|---|---|
| 猫背 | 胸椎の過度な後弯により肩甲骨が外側に開き、菱形筋や肩甲挙筋が伸ばされ続けることで慢性的な張りが生じます。 |
| 反り腰 | 腰椎前弯が強まり脊柱起立筋や多裂筋が常に短縮位で働くため、腰背部の深層筋が疲労しやすくなります。 |
| ストレートネック | 頚椎の前弯が失われると頭部が前方へシフトし、僧帽筋上部線維と肩甲挙筋に持続的な負荷が掛かります。 |
このように、姿勢の悪さは背中の筋肉に過度な緊張を与え、血流の悪化につながります。
その結果、背骨の生理的カーブが崩れ、背中の筋肉に過度な張力が掛かり続け、筋肉・靭帯・椎間関節にストレスが集中することで、背中のコリの原因となります。
自律神経の乱れ
ストレスなどで自律神経が乱れることで、血流が悪化し、背中のコリを感じる場合もあります。
背骨の周辺には、脊椎に沿って「交感神経幹」という神経の束が通っています。
精神的ストレスや睡眠不足によって交感神経優位の状態が続くと、末梢血管が収縮し筋肉への血流が低下します。
結果として酸素供給が不足し、筋疲労物質が排出されにくくなり、コリや重だるさを感じやすくなります。
自律神経の乱れによる背中のコリや痛みは、左右の肩甲骨の両側や内側、あるいは背骨周辺に現れやすいのが特徴です。
運動不足
運動不足も背中のコリを引き起こす原因の一つとなります。
日常的な身体活動が不足すると、筋肉を十分に動かさなくなるため、静脈血やリンパ液が停滞し、全身を巡る血流の悪化を招きます。
血流の悪化や代謝が落ちることで、筋肉内の老廃物が蓄積しやすくなり、身体の冷えや背中の筋肉の張りやコリを引き起こすのです。
喫煙習慣
タバコの煙に含まれる化学物質には血流を悪化させる作用があります。
ニコチン、一酸化炭素、一酸化窒素などの化学物質を含んだ煙を吸うことで、末梢血管を収縮させ、筋肉への酸素供給を阻害します。
そのため、喫煙による血流の悪化が、背中のコリや張りといった不調を引き起こす原因になります。
また、喫煙者は非喫煙者に比べて筋筋膜性疼痛症候群の有病率が高いことが報告されていますので、喫煙習慣がある方は注意しましょう。
背中のコリや背中の不調による症状や疾患

背中のコリは筋肉の血流障害や神経圧迫を引き金にして、全身に広がる多彩な不調を招く要因となります。
特に多くのご相談がある症状について、その特徴と注意点を解説します。
| 症状 | 考えられる主因 | セルフケアのポイント |
|---|---|---|
| 息苦しさ | 背部や肋間筋の緊張による胸郭の可動制限、自律神経の乱れ | ・背中、胸郭のストレッチ ・横隔膜呼吸 ・肩甲骨周囲のほぐし ・禁煙 |
| 緊張型頭痛 | 首〜背中にかけての筋緊張と血行不良 | ・肩甲骨のストレッチ ・温熱療法 ・深呼吸によるリラックス |
| 吐き気 | 背部の交感神経への過剰な刺激、自律神経のバランス崩れ | ・背中の緊張緩和ストレッチ ・姿勢改善 ・深呼吸(リラックス法) |
| 肩こり | 肩甲骨周囲の筋硬直による血行不良と可動域制限 | ・背中のストレッチ ・体幹バランス調整 ・肩甲骨まわりの運動 |
| 四十肩・五十肩 | 肩関節周囲の炎症、肩甲骨の可動性低下による負担増 | ・背中や肩甲骨の可動域を広げる体操 ・無理な動作を避ける |
| 腕のしびれ・だるさ | 僧帽筋や肩甲骨内側のコリによる神経・血流の圧迫 | ・猫背改善エクササイズ ・肩甲骨まわりのストレッチ ・必要に応じて整形外科受診 |
以下に、それぞれの症状について詳しく解説していきます。
呼吸が浅いことによる息苦しさ
背部や肋間筋の緊張が強まると胸郭の拡張が妨げられ、深呼吸がしづらくなります。
深呼吸をすると背中に張りを感じたり、軽い動作でも息切れを感じたり、慢性的な疲労感が残りやすいのが特徴です。
なお、夜間に呼吸が乱れるため睡眠の質が低下することも特徴の一つとなります。
また、関連する疾患としては、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や肋間神経痛と誤認されやすい点に注意が必要です。もし、息苦しさなどの症状が長引く場合は、呼吸器内科で胸部レントゲンやスパイロメトリー検査を受けましょう。
背中のストレッチや胸郭ストレッチ、横隔膜呼吸(腹式呼吸)を行い、肩甲骨周囲をほぐすと効果的です。なお、喫煙習慣がある場合は禁煙も重要です。
呼吸が浅くなるもう一つの要因が、長時間のマスクの着用です。マスクを鼻まで覆って1日中過ごしていると、マスクには便座の菌以上の菌が付着しているといわれています。
呼吸はそもそも新鮮な空気から酸素を取り込み、肺の中の二酸化炭素を排出しますが、マスクをしたまま呼吸していると、マスクに付着した菌もずっと吸い続けるので吸う気体も吐く気体も汚れた環境に置かれるため、これを日々繰り返すことで横隔膜や肋間筋がどんどん硬くなり結果呼吸が浅くなります。
実際臨床の現場で、マスク着用率の多い人ほど呼吸が浅くなっています。
マスクは自分の飛沫を対外的に振りまかない効果はありますが、ウィルスを防ぐ作用は殆ど無いという論文が沢山見られます。
マスクの僅かな隙間と、素材の目はウィルスにとって大き過ぎる隙間なので、自由に行き来出来ているのが現実と言われています。
横隔膜と肋間筋は一度硬くなってしまうと自力でそれらに柔軟性を与えるのはかなり難しいです。

月辰会(当院)
当院では硬くなった横隔膜と肋間筋を弛める治療が出来ます。
緊張型頭痛
背中から首にかけての筋緊張が強くなると、頭部を支える筋肉群が収縮し続け、血流が悪化することで緊張型頭痛が生じやすくなります。
特に、後頭部を中心に鈍い痛みや締めつけ感が続くのが特徴です。
デスクワークやスマホ操作の多い方は、姿勢の乱れが原因で背中の筋緊張が慢性化しやすいため注意が必要です。
対処法としては、背中から首にかけてのストレッチや温熱療法が効果的です。
定期的に肩甲骨を動かす運動や、呼吸を深く意識したリラックス法を取り入れることで、筋緊張の緩和が期待できます。
当治療院からのワンポイント
緊張型頭痛は、背中から首にかけての筋緊張が強まると発症率が高まりますが、更に高まりやすい要因がマスクをすることでの脳への慢性的な低酸素状態がより発症率を高めます。
吐き気
自律神経の乱れによる吐き気は、背中の筋緊張と深い関係があります。
特に背部の交感神経節が過剰に刺激されると、胃腸の働きに影響を与え、吐き気や食欲不振を招くことがあります。
特徴としては、食事とは無関係に吐き気を感じたり、胃薬が効きにくいといった症状が見られることです。
対処法には、背中のコリを解消するストレッチや深呼吸による自律神経の調整が有効です。
背部への温熱刺激や、姿勢改善も合わせて行うとよいでしょう。
当治療院からのワンポイント
吐き気を伴う背中の筋緊張の要因として、胃の機能低下も影響する場合があり、内臓反射で背中の筋緊張を作る場合もあります。
肩こり
肩こりは背中のコリと非常に密接に関係しており、特に肩甲骨周囲の筋肉が硬直することで、肩の可動域が制限されやすくなります。
特徴としては、肩の重だるさや張り感、時に頭痛や腕への放散痛を伴うこともあります。
肩のマッサージや温めだけで一時的に良くなっても、背中のコリを根本的に改善しないと再発しやすいため、背筋や肩甲骨周囲のストレッチ、体幹バランスの見直しが重要です。
四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)
加齢に伴う肩関節周囲の炎症や拘縮も、背中の筋緊張が影響しているケースがあります。
肩甲骨の可動性が低下すると、肩の関節に過度な負担がかかり、炎症を助長するためです。
特徴は、特に動かす時に強い痛みを伴い、夜間痛や服の脱ぎ着が困難になることです。
対処法としては、肩を直接無理に動かすよりも、まず背中全体の緊張を緩め、肩甲骨の可動域を広げる体操から始めることが勧められます。
リハビリを含めた専門的な評価と合わせて、全身の連動性を意識したケアが効果的です。
腕のしびれ・だるさ
背中から首にかけての筋肉のコリが神経や血管を圧迫すると、腕にしびれやだるさを感じることがあります。
特に肩甲骨内側や僧帽筋の緊張が原因となるケースが多く見られます。
特徴としては、腕に力が入りにくくなったり、長時間同じ姿勢でいるとしびれが強くなるといった症状が挙げられます。
対処法には、肩甲骨まわりをほぐすストレッチや、猫背矯正などの姿勢改善エクササイズが効果的です。
症状が長引く場合は、整形外科で頚椎の状態を確認することも大切です。
背中のコリの度合いをチェック!背中の柔軟性テスト

背中の柔軟性を定期的に測定すると、自分のコリ具合やストレッチの効果を客観的に判断できます。
ここでは理学療法士も推奨する「広背筋テスト」と「胸椎回旋テスト」の二つを紹介します。
どちらも自宅で簡単にできるうえ、特別な器具は不要です。
広背筋テスト
広背筋は肩甲骨を下げる・腕を後ろに引く動作で働く大きな筋肉です。
この筋肉が硬くなると肩甲骨が外側へ広がり、背中全体の血流が滞ります。
やり方
- 床にヨガマット等を敷き、仰向けに寝て両膝を立てます
- 両腕を肩幅に伸ばし、手のひらを合わせたまま頭上へゆっくり倒します
- 肘を伸ばしたまま、腰が浮かない位置で止めます
- この状態で手の甲から床の位置関係により判定します
| 到達位置 | 柔軟性レベル | 背中のコリのリスク |
|---|---|---|
| 手の甲が床に完全につく | 良好 | 低 |
| 手の甲が床から5〜10cm浮く | やや硬い | 中 |
| 手の甲が10cm以上浮く | 硬い | 高 |
なお、セルフチェックする際の注意点としては、腰が反ると実際より柔軟に見えるため、腹筋に軽く力を入れ、骨盤を固定するようにしましょう。
また、チェック時に肩や腕に痛みがある場合は無理をせず中止しましょう。
胸椎回旋テスト
胸椎の回旋可動域は、デスクワークで丸まりがちな背中の状態を把握するのに役立ちます。
胸椎が硬いと呼吸が浅くなり、自律神経のバランスも乱れやすくなります。
やり方
- 床か椅子に座り、背筋を伸ばせるスペースを確保します
- 両膝を軽く曲げて正座、または椅子に浅く腰掛けます
- 両腕を胸の前で組み、息を吐きながら体幹を右へ限界まで回します
- 次に左へ同じ動作を行い、左右差を確認します
| 回旋角度の目安 | 柔軟性レベル | 背中のコリのリスク |
|---|---|---|
| 45°以上 | 良好 | 低 |
| 35〜44° | やや硬い | 中 |
| 34°以下または左右差10°以上 | 硬い | 高 |
テストする際は、骨盤が動くと胸椎の可動域を正確に測れませんので、注意しましょう。
また、動作中はお尻と太ももを床に固定し、背筋を伸ばしたまま行ってください。
背中のコリの筋肉を知ろう

背中が凝るとひと口に言っても、痛みや張りの出やすい部位と関係する筋肉は多岐にわたります。
的確にセルフケアを行うには、どの筋肉が硬くなりやすいのか、どの筋肉が動きを支えているのかを理解しておくことが欠かせません。
| 筋肉名 | 主な位置 | 役割 | 硬くなる原因例 |
|---|---|---|---|
| 脊柱起立筋 | 背骨両側に縦走 | 姿勢保持・体幹伸展 | 長時間のデスクワーク、前かがみ姿勢 |
| 僧帽筋 | 後頭部〜肩甲骨〜胸椎 | 肩甲骨の安定・首肩の動き | ストレス、スマホ首 |
| 菱形筋 | 肩甲骨と胸椎の間 | 肩甲骨内転 | 猫背、腕の使い過ぎ |
| 広背筋 | 下位胸椎〜骨盤・上腕骨 | 腕の引き寄せ・呼吸補助 | 運動不足、浅い呼吸 |
背中のコリ解消に重要な脊柱起立筋
脊柱起立筋は腸肋筋・最長筋・棘筋の三つの筋束からなり、背骨を支柱のように支えています。
この筋肉が硬くなると背中全体が丸まりやすくなり、胸郭の可動性も低下します。
結果として呼吸が浅くなるため、酸素供給量の減少から疲労感が抜けにくくなることも少なくありません。
長時間座る場合は、30分に1回立ち上がる、骨盤を前後に揺らすなどのマイクロブレイクを取り入れることで過度な緊張を避けられます。
反り腰の人は脊柱起立筋が常に短縮位で働いているため、椅子に深く座り骨盤を立てる意識が重要です。
背中上部のコリは肩甲骨とも関係
肩甲骨は胸郭の上で浮いている骨で、僧帽筋や菱形筋、前鋸筋など多くの筋肉に支持されています。
PC作業やスマートフォン操作で腕を前に出した姿勢が続くと、肩甲骨が外側へ開き、僧帽筋上部が引き伸ばされたまま固まります。
この状態が続くと血流障害が起こり、いわゆる「肩甲骨はがし」を受けたくなるような強い張りを感じるようになります。
肩甲骨を寄せるエクササイズや呼吸に合わせた胸郭ストレッチで、筋肉ポンプを働かせることが改善の近道です。
背中のコリをほぐすにはストレッチが効果的
筋肉の柔軟性回復にはストレッチが不可欠ですが、闇雲に伸ばしても効果は上がりません。
コリの原因となる筋肉を特定し、伸ばす時間と回数を最適化することで、血行改善と神経系のリラックス効果を同時に得られます。
特に脊柱起立筋は20〜30秒の静的ストレッチを3セット、僧帽筋や菱形筋は肩甲骨を動かす動的ストレッチをウォームアップに取り入れると効果的です。
ストレッチ後に軽い筋力トレーニングを実施すると、姿勢保持筋が活性化し、再び筋肉が硬くなるまでの時間を延ばせます。
背中のストレッチを行うメリット

背中を中心に行うストレッチには、筋肉の柔軟性を高めるだけでなく、生活習慣病の予防など多くの効果が期待できます。
ここでは、「血流の促進」と「呼吸・代謝の向上」の2つの視点から、具体的なメリットをご紹介します。
血流がよくなる
ストレッチによって筋繊維が伸びると、毛細血管が広がり、酸素や栄養素が筋肉の組織に届きやすくなります。
同時に、老廃物や疲労物質(乳酸・二酸化炭素)の排出が促されるため、肩こりや腰痛など周辺の不調も和らぎやすくなります。
体温が上がりやすくなる
血流が良くなることで、体の末端部分での熱交換効率が高まり、基礎体温が上がりやすくなります。
その結果、冷え性の改善や免疫機能の維持にもつながります。
疲労物質の排出が促される
ストレッチによって筋ポンプ作用が強まり、静脈への血液の戻りがスムーズになります。
これにより、乳酸や炎症性サイトカインの代謝が促進されます。
その結果、筋肉痛の回復が早まり、翌日のパフォーマンス低下を防ぐ効果も期待できます。
呼吸の質が高まり、基礎代謝が上がる
背中のストレッチで胸郭を広げると、横隔膜の可動域がしっかり確保されます。
これにより、一回あたりの換気量や最大酸素摂取量(VO2max)が向上します。
酸素の利用効率が高まることで、脂肪や糖質のエネルギー産生がスムーズになり、安静時のエネルギー消費量も増えていきます。
姿勢改善による酸素摂取量アップ
猫背が改善されて胸椎が伸びると、肺活量が増え、呼吸補助筋の余計な緊張も和らぎます。
その結果、浅かった呼吸が深く安定したものになり、集中力や睡眠の質も高まりやすくなります。
自律神経バランスが整う
ストレッチによる刺激は副交感神経の働きを高め、心拍変動(HRV)の指標であるHF成分が上昇します。
これにより、交感神経の過剰な働きが抑えられ、ストレスホルモンの分泌も減少します。
結果として、リラクゼーション効果が得られやすくなります。
背中のコリを改善するストレッチ方法

背中の筋肉は、重力や長時間の同じ姿勢により血流が滞りやすくなります。
ストレッチで柔軟性を高めることで、筋ポンプ作用が働き、酸素と栄養が筋線維へ行き渡るようになります。
ここでは自宅やオフィスで気軽に実践できる代表的なメニューを紹介します。
ストレッチは反動をつけず、呼吸を止めないことが基本となります。
猫のポーズ
ヨガの基本動作である猫のポーズは、背骨を丸める動きと反らせる動きを交互に行い、脊柱起立筋と広背筋をリズミカルに伸縮させます。
手順
- 肩の真下に手首、股関節の真下に膝を置き四つ這いになります。
- 息を吐きながら背中を丸め、視線をおへそに向けます。
- 息を吸いながら背中を反らせ、胸と尾骨を天井へ向けます。
- 呼吸に合わせて10回繰り返す。
肩はリラックスさせ、肩甲骨を背骨に寄せる意識を持ちましょう。
反動をつけず、呼吸に合わせてゆっくり動いてください。
また、腰痛がある場合は反らせる動きを小さくし、痛みがない範囲で行いましょう。
座ったままできるストレッチ
デスクワーク中の筋緊張を軽減する目的で、椅子に座った姿勢のまま実施できます。
手順
- 椅子に浅く腰掛け、足裏を床につける。
- 両手を頭の後ろで組み、息を吸いながら胸を開く。
- 息を吐きながら背中を丸め、肘を閉じておへそを覗き込む。
- 10回繰り返す。
骨盤を立てて背骨のS字カーブを意識しましょう。
また、肘を閉じる際に首をすくめないように注意しましょう。
立ったまま行う背中ストレッチ
全身を使った動きで体温を上げながら、肩甲骨と胸椎の可動域を拡大できます。
手順
- 足を肩幅に開き、両手を頭上で組む。
- 息を吐きながら上体を右側へ倒し、左の体側を伸ばす。
- 息を吸いながら元に戻り、反対側も同様に行う。
- 左右交互に8回ずつ行う。
倒す側の脇腹を伸ばすイメージでゆっくり動かしましょう。
骨盤が横へスライドしないように下腹部に軽く力を入れながらストレッチしてください。
筋トレも効果的
適度な筋力トレーニングで強化することは、ストレッチで緩めた筋肉を再び固まりにくくするのに効果的です。
おすすめ種目は以下のトレーニングです。
- チューブローイング
- バックエクステンション
- プッシュアップポジションのショルダータップ
こうした筋力トレーニングは、1種目当たり10〜15回を2セットを週2〜3回行うことを目安とし、トレーニングの際は、特にフォームを優先し、痛みが出ない範囲で負荷を調整しましょう。
背中のコリを予防する方法

背中のコリや痛みは、日常の小さな習慣改善で大きく減らせます。
ここでは、「正しい姿勢・適度な運動・ストレス管理」の観点から具体策を解説します。
これら3つの予防策を組み合わせて習慣化すれば、背中のコリや慢性的な痛みを未然に防ぎやすくなるでしょう。
正しい姿勢を意識する
まず正しい姿勢とは、骨格・筋肉がバランスよく配列され、余計な筋緊張を伴わずに身体を支えられている状態を指します。
耳・肩・骨盤・くるぶしが一直線に並ぶ立ち姿勢、坐骨で体重を支える座位などがこれにあたります。
しかし、現代の生活ではスマートフォンやパソコン作業が日常化し、多くの人が無意識のうちに姿勢を崩しています。
この姿勢の崩れこそが、背中のコリや張りの大きな要因となっています。
例えば、猫背や巻き肩の姿勢では、背中にある僧帽筋や広背筋、脊柱起立筋といった筋肉に常時負荷がかかるため、血流が滞り、筋緊張や炎症を引き起こします。
日常的に背中のコリを予防するには、まず自分の姿勢を正しく把握し、身体の各部位が本来あるべき位置にあるかを意識することが重要です。
以下のチェックポイントを参考に、正しい姿勢を維持できているか確認してみましょう。
【座位・立位での理想的アライメント】
| 部位 | 良い姿勢 | 悪い姿勢 |
|---|---|---|
| 頭部 | 耳の穴が肩の真上 | 首が前に突き出す |
| 肩 | 肩甲骨が軽く寄る | 巻き肩で胸がすぼむ |
| 骨盤 | 座位では坐骨で支える 立位では骨盤がわずかに前傾 | 骨盤後傾で猫背になる |
| 膝・足 | 膝は90度で足裏全体が床 | 足を組む・つま先立ち |
このように正しい姿勢を維持するためには、意識的な習慣づけと環境調整が必要となります。
特に座り姿勢が長くなるデスクワークをしている方、長時間スマートフォンを使用している方は、下記の点に注意しましょう。
- モニターの上端が目線と同じ高さになるよう調整
- 肘は90度、キーボードは肘よりやや低い位置
- ランバーサポートやクッションで腰部をサポート
- 端末は顔の高さまで持ち上げ、背中を丸めない
- 連続使用は20分以内を目安にする
こうした日常の小さな意識と習慣の積み重ねが、慢性的な背中の不調を予防し、快適な生活へとつながっていきます。

月辰会(当院)
当院では立ち姿勢・座り姿勢を特に重要視しています。そして、立ち姿勢も座り姿勢も足裏の接地状態が上体を決めると考えております。どちらの場面でも拇趾球重心を推奨しています。
一方、つま先重心は、重心が前に載り過ぎてる状態なのでこれもおすすめしません。拇趾球重心になることで、骨盤が坐骨で立ったポジションになります。
背骨の土台となる骨盤が立つことで、背骨も無理のない位置にそれぞれが収まるので、背中周囲の筋肉に負担が掛からない姿勢となります。
日常的に運動や定期的なストレッチ
背中のコリは単なる筋肉疲労だけでなく、運動不足やストレスの蓄積が複合的に影響する慢性的な不調です。
長時間同じ姿勢が続いたり運動不足が続くと、筋肉の持久力や柔軟性が低下し、姿勢保持が困難となって慢性的なコリが生まれやすくなります。
そのため、日常的な運動やストレッチにより、筋肉を動かすことで、血液を循環させ、酸素と栄養を取り込みながら老廃物を排出し、柔軟性を保つようにします。
特に背中の大筋群(脊柱起立筋や広背筋など)は、体幹を支える重要な部位であるため、適度な刺激を与えることで血流改善・筋緊張の予防により背中のこりの予防につながります。
なお、運動頻度は、以下の目安を参考にしてください。
| 活動レベル | 週あたりの運動時間 | 背中への影響 |
|---|---|---|
| 高 | 150分以上 | 血流が良好でコリが起こりにくい |
| 中 | 60〜149分 | 軽度の張りが残りやすい |
| 低 | 60分未満 | 慢性的なコリや痛みを発症しやすい |
推奨の運動種目・ストレッチの頻度
推奨の運動種目やストレッチの頻度は背中のコリを予防するのに効果的です。
特に予防効果の期待できる運動は以下のとおりです。
- 有酸素運動(血流促進)
- 筋力トレーニング(姿勢保持筋の強化)
- ストレッチ
それぞれについて、以下に詳しく説明いたします。
| 運動種目 | 特徴 | やり方 |
|---|---|---|
| 有酸素運動(血流促進) | 血流を促進して全身の循環を高める | ・ウォーキング:1日30分、週5日を目安) ・自転車エルゴメーター:1回20分、軽く汗ばむ程度) ・水中ウォーキング |
| 筋力トレーニング(姿勢保持筋の強化) | 姿勢保持に必要な筋群を強化し、体幹の安定性を高める | ・バックエクステンション:10回×2セット(背筋強化) プランク:20〜30秒×3セット(体幹安定) チューブローイング:15回×2セット(肩甲骨の動きを改善) |
| ストレッチ | 体をほぐしや背中のコリ予防、柔軟性維持に有効 | ・頻度:朝起床後/就寝前/長時間同姿勢の後など理想は1日3回 ・方法:各種目を20〜30秒静止→反動をつけずゆっくり伸ばす |
このように体を動かしたり、柔軟性を高めることは、背中のコリをほぐすのに効果的です。
日頃から運動不足にならないように、できることから積極的に取り入れましょう。
ストレス管理
精神的なストレスが続くと交感神経が過剰に働き、全身の筋肉が常に緊張状態になります。
これにより血管が収縮し、筋肉の酸素供給が低下し、背中のコリを悪化させやすくなるのです。
また、ストレス状態が続くことにより、睡眠の質が低下したり、自律神経が乱れることで筋肉の回復が追いつかず、背中のコリが長期化しやすくなります。
こうした状態を予防・改善するために、以下の方法でストレスを緩和しましょう。
| 解消法 | 特徴 | やり方 |
|---|---|---|
| 4-7-8呼吸法 | 自律神経を整え、即効的に緊張を和らげる | ⓪座るか横になり、リラックスした状態で口から息を完全に吐ききり、舌先を上前歯の付け根に軽く当てます。 ①鼻から静かに4秒かけて息を吸う ②息を7秒止める ③口から「フー」と8秒かけて吐き切りる この流れを1サイクルとし、1セットで4サイクル行い、朝晩に各1〜2セット行う。 ※慣れるまでは最大8サイクルまで行う。 ※もし、めまいが出たら中止し、回数を減らす。 |
| 良質な睡眠 | 回復力を高め、ストレス耐性を底上げ | ①規則正しい起床時間を守り(週末も±1時間以内)、起きたらすぐ5〜10分間、朝の光を浴びて体内時計をリセットする ②就寝1〜2時間前に40℃の入浴を済ませ、1時間前からはデジタル機器の画面をオフにする ※寝室は暗く静かで涼しく(18〜20℃程度)する。 ※20分経っても眠れない場合は、一旦ベッドから出てリラックスする。 |
| カフェイン・ニコチンの過剰摂取を避ける | 覚醒過多・不安増強・睡眠質低下を防ぐ | ①カフェインは、一日合計400mgまで(敏感な人は200mg)とし、就寝6〜8時間前以降は摂取を完全にやめる ②午後はコーヒーなどをデカフェ・ハーブティー・水に置き換える ③ニコチンについては、就寝2時間前以降は避け、喫煙やコーヒーを飲む衝動が起こったら、代わりに「4-7-8呼吸」「3分散歩」「ガムを噛む」といった代替行動を試す ※タバコの本数・回数を減らしたい場合は、1〜2日ごとに10〜20%ずつ段階的に減らすことを目標に必要であれば医療機関などで禁煙サポートを活用する。 |
背中のこり、筋肉痛などが解消されない場合は

セルフケアを続けても改善が見られない場合は、深部の筋肉の損傷や椎間関節の機能不全など、専門的な評価が必要になるケースも考えられます。
以下の対処法を参考にしながら、ご自身の症状や生活環境に合った方法を検討してみてください。
マッサージをする
自宅で行うマッサージは、血行を促進し、筋肉の緊張をやわらげるのに役立ちます。
市販のフォームローラーやテニスボールなどを使って、脊柱起立筋を縦方向にゆっくり圧迫すると、筋膜リリースの効果が期待できます。
ただし、強い痛みやしびれがある場合は症状が悪化するおそれがあるため、国家資格を持つあん摩マッサージ指圧師が在籍する施術所で相談するのが望ましいです。
市販薬を活用する
一時的に炎症や痛みが強い場合には、外用消炎鎮痛剤や経口鎮痛薬を適切に使うことで、日常の動作が楽になることがあります。
ただし、成分や使用目的を誤ると副作用が生じる可能性もあるため、薬剤師に相談して選ぶことが基本です。
| 製剤の種類 | 主成分 | 適応・特徴 |
|---|---|---|
| 外用パップ剤 | ロキソプロフェンナトリウム水和物 | 局所の炎症を抑え、冷却効果で痛みをやわらげます。 |
| 温感貼付剤 | カプサイシン | 血流を促進し、筋肉の緊張をやわらげます。慢性症状に向いています。 |
| 経口NSAIDs | イブプロフェン | 急性期の痛みを緩和しますが、胃への負担には注意が必要です。 |
使用の際は、添付文書をよく読み、用量・用法を守ってください。
持病がある方や妊娠中の方は、医師に確認してから使用することをおすすめします。
最新の医薬品情報については、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の公式サイトで確認できます。
ツボ押しマッサージをする
東洋医学では、背中の痛みに対して「膈兪(かくゆ)」「腎兪(じんゆ)」「肝兪(かんゆ)」といったツボへの刺激が効果的だとされています。
親指やツボ押し棒を使って、5〜10秒ほどかけてゆっくりと圧を加え、呼吸とともに力を抜いていきます。
ただし、強く押しすぎると筋繊維を傷める恐れがあるため、1ヶ所につき1日3セット以内を目安に行ってください。
整体院や医療機関で施術を受ける
数週間以上にわたり痛みが続く場合や、肩や腕に痛みが広がる、夜間の痛みで眠れないといった症状がある場合は、整形外科を受診し、画像検査を受けましょう。
骨や椎間板の異常がないと診断された場合は、理学療法士による運動療法や、鍼灸師による鍼治療を組み合わせることで、再発の防止が期待できます。
医療保険の適用条件や費用については、事前に確認しておくと安心です。
重度の脊椎疾患や神経の異常を伴うケースでは、手術の適応となる場合もあります。
背中のコリ解消グッズ

背中のコリ解消グッズは、1,000円台からの手頃な料金で購入できるため、気軽に始めやすいでしょう。
次に、毎日の筋肉の疲れをほぐす、おすすめの解消グッズをご紹介します。
MyComfort ネックリラックスピロー
枕型のストレッチグッズです。
床において寝るだけで指圧とストレッチの両方ができるため、手軽に首や肩、肩甲骨周りをほぐしたい方に向いています。
めざましテレビでも紹介された商品です。
コジット 調律Body ボールストレッチ 肩甲骨枕
マッサージボール入りの肩甲骨枕です。
寝ながら、気軽に肩甲骨周りをほぐせます。
コリの気になる部分にボールをフィットさせて、気持ちよくストレッチしましょう。
価格も1,000円台でお手頃です。
3Dメディカルシート ペルソナ
通販番組でも紹介された話題の商品です。
シート型のマッサージ機なので、ソファやベッドの上などに置いてお好きな場所で使えます。
他のおすすめ商品より値段は高くなりますが、背中のコリを始め、全身のマッサージをしてくれる優れものです。
当治療院の背中のコリ改善アプローチ

当院では、背中のコリの原因を「体の歪み」からくるものと考えています。
特にその歪みの出発点は「骨盤のズレ」にあると捉えており、骨盤の状態が背中や首、さらには頭まで影響を及ぼすと考えています。
そのため、まずは骨盤のバランスを整える施術を行い、体の土台を安定させます。
その上で、背中や首といったコリが現れている部位へとアプローチし、不調の根本から改善を目指します。
一時的な対処ではなく、全身のつながりを意識した施術で、コリの出にくい身体づくりをサポートいたします。
当治療院の背中のコリ改善事例
CASE1:寝るときも痛い背部痛の改善

| 症状 | 後屈時の首の痛み 背部に突っ張りと違和感 首〜背部に筋肉の緊張 右前腕部に筋肉の緊張 |
| 年齢・性別 | 58歳・女性 |
| お住まい | 千葉県船橋市 |
| 治療内容 | 妙見活法整体 |
CASE 2:立ち仕事による背中・肩・首のコリ

| 症状 | 右背部・僧帽筋・首の起立筋が連なってコリの状態が強い 右側へ強い重心の偏り |
| 年齢・性別 | 53歳・男性 |
| お住まい | 東京都小平市 |
| 治療内容 | 妙見活法整体 |
当整体院の背中のコリについてお悩みの方はお気軽にご相談ください。
背中のコリについてよくある質問
- 背中のコリはなぜ起こるの?
- 長時間の同一姿勢(猫背・前かがみ)、肩甲骨の可動性低下、運動不足、ストレス・睡眠不足、合わない椅子やデスク環境などが主因です。
- 今すぐ楽にする方法は?(仕事中でも)
- コリの原因となっている箇所をほぐしたり、血行を促進することで症状の緩和が期待できます。
①座面深く腰掛け骨盤を立てる → ②胸を開き肩甲骨を寄せる×10回 → ③首を左右各20秒ストレッチ → ④蒸しタオルで肩〜背中10分。 - どれくらいで良くなる?頻度は?
- コリが主体なら数日〜2週間で軽快しやすく、姿勢・可動性の定着には4〜8週間が目安です。
- 温める?冷やす?どう使い分ける?
- コリ・筋緊張が主体の場合は「温め」(入浴40℃10–15分、蒸しタオル10分)、打撲・捻挫など炎症直後(腫れ・熱感)の場合は「冷却」10–15分(布で皮膚保護)の使い分けを行ってください。
まとめ

背中のコリは姿勢不良や運動不足、ストレスなど複合的な要因で起こります。
胸椎や肩甲骨周囲を伸ばすストレッチは血流と呼吸を改善し、痛みや頭痛の予防に有効です。
日常から正しい姿勢とこまめな運動を心掛け、就寝前に猫のポーズなどを取り入れると再発防止につながります。
継続は筋肉の柔軟性を保ち、基礎代謝向上にも寄与します。
セルフケアで変化が乏しい場合は、整体や医療機関で専門的な評価と治療を受けましょう。
背中のコリの根本治療の整体院なら千葉県習志野市の「月辰会活法整体」
- 月辰会活法整体院
- 住所:〒275-0016 千葉県習志野市津田沼4丁目1−25 Ⅶ C号棟 ダイワティアラ津田沼2
- 電話番号:047-454-0001
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