椎間板ヘルニアになると、特定の姿勢をとった時に痛みが強くなることがあります。
これは、姿勢の変化がヘルニアによる神経の圧迫を強めるためです。
特に、睡眠中は姿勢が固定されやすいので注意が必要です。
体に痛みがあると寝返りを打つのが難しく、患部に大きな負担をかけてしまう可能性があります。
いつも通りの寝方では痛みが気になって眠れず、充分な休息がとれないこともあるでしょう。
このような時には、寝方を少し変えて、首や腰の負担を減らすことが大切です。
本記事では、睡眠時の姿勢のとり方のポイントや、身の周りにあるクッションや座布団を使う方法など、ヘルニアの痛みを軽減する寝方について紹介します。
また、寝る前にできるセルフケアも紹介するので、首の痛みや腰痛でお悩みの方はぜひ参考にしてください。
Contents
ヘルニアとは
ヘルニアは本来あるべき場所から、体の組織の一部が飛び出してしまった状態を言います。
例えば、よく知られている「でべそ」は、正式には「臍ヘルニア」と呼ばれるヘルニアの一種です。
でべそは、皮膚が薄いおへそから、腸などの内臓が飛び出ることで起こります。
つまり、腸が本来あるべき場所からおへそ側に飛び出てしまったわけです。
ヘルニアと同様の症状が背骨の「椎間板」にあらわれたものが、「椎間板ヘルニア」です。
椎間板ヘルニアとは
ヘルニアと同様の症状が背骨の「椎間板」にあらわれたものが、「椎間板ヘルニア」です。
そもそも椎間板は、背骨を構成する「椎骨」の間にあり、骨と骨の間でクッションのような役割を果たしています。
この椎間板の中の組織が何らかの理由で外に飛び出てしまい、神経を刺激することで痛みが発生します。
椎間板ヘルニアには種類は、全部で24個で構成される背骨の椎骨の中で、ヘルニアが起きた場所によって以下のように区別されます。
- 頸椎椎間板ヘルニア(首付近の椎骨に起こるヘルニア)
- 胸椎椎間板ヘルニア(胸付近の椎骨に起こるヘルニア)
- 腰椎椎間板ヘルニア(腰付近の椎骨に起こるヘルニア)
構造上負担がかかりやすい首や腰の椎間板ヘルニアでは、寝方にも注意が必要です。
ヘルニア発症時の寝方
一般的に、体の痛みや不調がある時は、安静にしているように言われることが多いですが、椎間板ヘルニアの場合は寝ている方がつらいことがあります。
なぜなら、寝ころんで患部に体重がかかることで、神経への刺激が強くなるからです。
痛みやしびれを軽減させるには、患部に負担がかかりにくい姿勢のポジションを工夫して、適切な寝姿勢をみつける必要があります。
ヘルニア発症時のNGな寝方
ヘルニアの痛みがある時だけでなく、以下のような寝方は通常時でも首や腰への負担が大きいので、なるべく控えるようにしましょう。
首に負担がかかりやすい寝方
うつ伏せ寝
うつ伏せ寝は寝がえりしにくいため、痛みがある時は控えましょう。
寝返りができないと長時間同じ姿勢を取り続けることになり、症状の悪化や寝違えなどを引き起こす可能性があります。
腰に負担がかかりやすい寝方
うつ伏せ寝
うつ伏せ寝では、重力がかかって腰が沈み、必然的に腰が反った状態になるため腰に大きな負担がかかります。
腰痛がある時や腰周りの柔軟性がない人にとっては、特につらい姿勢になりやすいので気をつけましょう。
また、ベッドや布団に入ってから、うつ伏せのまま本を見たり、スマホを操作するのもおすすめできません。
画面などを見るために上体を反らすと腰椎のカーブがきつくなり、腰により大きな負担がかかります。
なお、例外として、骨盤の傾きが強い反り腰の人の場合は、うつ伏せ寝の方が痛みを抑えられることもあるようです。
痛みのある方を下にする
横向きに寝る場合には、痛みがある方を下にして寝ないようにしましょう。
体の下側に重力がかかり、周辺の筋肉が緊張して血流が悪化する可能性があります。
周辺の筋肉が固くなると、患部にも悪影響を及ぼす上に、基本的に痛みのある部分を圧迫するのは望ましくありません。
仰向け寝
仰向け寝は体の圧力が均等に分散されるため、比較的腰への負担が少ない寝方です。
ただし、反り腰傾向の人などは、仰向きの姿勢がつらく感じるかもしれません。
足を伸ばして腰が引っ張られると痛みが出る時は、膝や股関節を曲げるようにすると痛みが緩和する可能性があります。
姿勢のクセや椎間板ヘルニアの場所によっては、仰向け寝がつらいこともあるため、これから紹介するような寝方を参考に姿勢を調整してみてください。
ヘルニアの痛みを軽減する寝方!症状にあわせて姿勢を調整
就寝時には、首や腰などの痛みのある部分になるべく負担のかからない姿勢をとりましょう。
痛みがある場所を圧迫して、症状が悪化してしまうことのないよう、姿勢のポイントや身の回りのものを活用する方法を紹介します。
頸椎ヘルニアの痛みを軽減する寝方
睡眠時の姿勢や枕によっては首の負担が大きくなるため、適切な姿勢を意識したり、枕を選ぶようにしましょう。
枕の高さや硬さを調節する
枕が合っていないと、寝ている間に頭の位置がずれやすく、頸椎に大きな負担がかかります。
頭を乗せた状態で、首や肩に無理な力がかからないのが理想的な枕です。
また、柔らかすぎる枕は、寝ている間にだんだん頭が沈み込み、神経を圧迫する恐れがあります。
首の痛みがある場合にはある程度硬さのある枕を選ぶようにしましょう。
仰向けで寝る場合
仰向け寝では、顎を引く姿勢にならないように枕の高さを調整します。
丁度良い高さの枕がない場合には、肩甲骨の下にバスタオルを敷いて、頸椎の角度が15度くらいになるように調節してください。
横向きに寝る場合
横向きに寝る場合は、頭が落ちて首が曲がらないように注意します。
頭の先から腰までが一直線になるような高さの枕を選びましょう。
また、腰を曲げて抱き枕やクッションを抱くようにすると、頭が安定して首の痛みが和らぐことがあります。
腰椎ヘルニアの痛みを軽減する寝方
腰椎ヘルニアの痛みを軽減する寝方について紹介します。
うつ伏せ寝で寝る場合
一般的に、腰椎椎間板ヘルニアの場合は、腰を曲げるよりも適度に反った方が、椎間板にかかる負担が少ないとされています。
そのため、うつ伏せに寝て、腰を少し反らせると楽に感じることがあります。
ただし、人によって症状は様々なため、うつ伏せ寝がつらい場合には、以下のような寝方も試してみましょう。
横向きに寝る場合
横向きに寝る場合は、腰椎をしっかり支えるような姿勢をとる必要があります。
腰椎周辺には、内蔵や筋肉しかないため、腰椎が沈み込まないような工夫が必要です。
例えば、横向きに寝た時の腰のすき間にタオルを敷いて、腰椎のしなりが出ないようにします。
厚手過ぎるタオルを使うと、返って腰が押されて逆効果になるので注意してください。
また、抱き枕やクッションに寄りかかるようにすると、支えが増えるので痛みが和らぐ可能性があります。
仰向けで寝る場合
仰向けで寝る場合には、膝を立てて腰を伸ばし過ぎない体勢をとります。
足を伸ばすと腰が引っ張られて痛みが出るため、股関節や腰が適度に曲がった状態を維持しましょう。
ずっと膝を立てておくのは大変なので、膝の下に折りたたんだ座布団やクッションを置いて、下側から支えると楽になります。
腰に負担の少ない寝具の選び方
睡眠時に首や腰に負担をかけないようにするためには、負担の少ない寝具を選ぶことも大切です。
以下に、首や腰に負担の少ない寝具の選び方のポイントを紹介します。
- 柔らかく沈み込むタイプの寝具を避ける
- スムーズに寝返りできる寝具を選ぶ
柔らかく沈み込むタイプの寝具を避ける
ヘルニアの時は低反発のような柔らかく沈み込むタイプの寝具は避けましょう。
ある程度の硬さとクッション性のあるマットレスや布団など、体重が均一に分散される寝具がおすすめです。
体全体の重みが一点にかかりにくくなるため、痛みが和らぎます。
スムーズに寝返りできる寝具を選ぶ
ヘルニアになると、通常よりも体勢を変えることが難しくなるため、なるべくスムーズに寝返りできる寝具を選ぶ必要があります。
そのため、柔らかめの寝具よりも、ある程度硬さのある寝具を選ぶと良いでしょう。
痛みが治まらない!寝るのが楽になるセルフケアはある?
寝る前にできるセルフケアとして、ストレッチと患部周辺を温める方法を紹介します。
椎間板ヘルニアは、安静にしているよりも動かした方が回復を早めることがあるので、眠る前のストレッチも効果的です。
痛みがある時は、寝転がったままできる軽めのストレッチから始めましょう。
寝たままできる腰のストレッチ
- 脚を揃えて両膝を立てた状態で横に倒す
- 膝を倒した方と反対側に首を向ける
- 気持ちよく伸びを感じるところで20秒ほどキープする
- 体勢を戻したら反対側も同様に行う
自分が気持ち良いと思う範囲で、無理なく行うようにしてください。
また、お腹側の腹筋周辺の筋肉を温めて、血行を良くするのも効果的です。
ただし、椎間板ヘルニアの場合は、発症したばかりの「急性期」には炎症を起こしているため、患部を温めるのは控えましょう。
椎間板ヘルニアが疑われる時は、しばらく落ち着くまで待つか、お腹側などの患部から離れた場所を温めてください。
いつまでも正常な姿勢で寝るのがつらい時は、症状が悪化している可能性があります。
目安として、1カ月以上痛みが治まらない場合は、病院での受診を検討しましょう。
セルフケア以外には整骨院での施術もおすすめ
自分でストレッチを続けるのが難しい、やり方が分からないという場合には、整骨院で施術を受けるのもおすすめです。
整体院で行われるのは医療行為ではありませんが、痛みを和らげる保存的治療が受けられるので腰痛の悩みも相談できます。
整骨院での保存的治療
- マッサージ
- 鍼灸治療
- 骨格矯正など
なお、姿勢が悪いと椎間板ヘルニアを繰り返し発症しやすくなります。
整体で猫背や反り腰などの悪い姿勢を矯正して、正しい姿勢に近づけることでヘルニアの再発防止も期待できます。
当治療院が行うヘルニア改善アプローチ
ヘルニアは、骨盤の捻じれ・背骨の捻れが長期に渡って続くことで、一部の背骨に外力が集中し、耐えきれず損傷した状態と考えております。
そこで当治療院では、ヘルニアの直接的な原因である骨盤と背骨のゆがみを解除していきます。
骨盤の捻じれポイントを独自の施術方法で調整し、上下や前後に歪んでいた骨盤をリセットします。
背骨の調整では、背骨を本来の角度に戻るよう独自の施術方法でアプローチすることでヘルニアとなっている背骨付近の椎間板に対する圧力を解除します。
当治療院のヘルニア改善事例
CASE 1:病院にいっても治らなかった脚のシビレ
症状 | 腰痛 偏頭痛 脚の痺れ |
年齢・性別 | 32歳・女性 |
お住まい | 浦安市 |
治療内容 | 妙見活法整体 |
CASE 2:手術後入院中から再発した腰のヘルニア
症状 | 左脚太もも後面に痛み 腰起立筋・殿筋・左ハムストリングスに筋緊張 |
年齢・性別 | 39歳・女性 |
お住まい | 千葉市 |
治療内容 | 妙見活法整体 |
当整体院のヘルニアの改善の治療アプローチについて、以下の症状別メニューでも詳しく解説しております。
ヘルニアになったら首や腰に負担がかからない寝方や寝具選びを心がけましょう
今回は、ヘルニアの痛みを軽減する寝方や、寝具の選び方について紹介しました。
椎間板ヘルニアの程度や場所によっては、寝方にも気を配る必要があります。
なぜなら、長時間神経の圧迫が続くと、痛みが増すだけでなく、症状を悪化させる原因になるからです。
首や腰に負担がかかりにくい寝具選びや、姿勢のポイントをもとに、痛みが和らぐ寝方をみつけましょう。
また、ヘルニアの再発防止には整体院での施術もおすすめです。
ヘルニアを誘発しやすい姿勢を整える姿勢矯正や、痛みを緩和する対症療法が受けられるので、現在つらい痛みにお悩みの方だけでなく、予防や再発防止目的の人にも適しています。
専門家の助言を受けつつ、ヘルニアになりにくい身体づくりを目指してみてはいかがでしょうか。
ヘルニアの根本治療の整体院なら千葉県習志野市の「月辰会活法整体」
- 月辰会活法整体院
- 住所:〒275-0016 千葉県習志野市津田沼4丁目1−25 Ⅶ C号棟 ダイワティアラ津田沼2
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