現代社会では、腰痛に悩む人が非常に多く、その原因や対策は人それぞれ異なります。
しかし、共通して言えるのは、腰痛改善には筋肉の役割が大きいということです。
本記事では、腰痛を正しく理解し、筋肉との関連を深掘りしながら、効果的な筋トレに向けた基礎知識を紹介します。
Contents
筋肉不足が腰痛を引き起こす理由
腰痛は単なる「痛み」ではなく、生活習慣や体の状態が複雑に絡み合った結果として現れます。
その中でも「筋力不足」は、腰痛を引き起こす主な原因のひとつです。
こちらでは、筋力不足がなぜ腰痛につながるのか詳しく紹介します。
筋力不足と筋肉のアンバランス
体を支える筋肉のうち、特に体幹(コア)を構成する筋肉が弱くなると、腰椎や骨盤にかかる負担が増加します。
筋力の低下は、運動不足や加齢が原因で起こりやすくなります。
また、特定の筋肉ばかりが緊張し、周囲とのバランスが崩れることも痛みの原因になります。
例えば、腹筋より背筋が強い場合や、左右の筋力差が大きい場合などは、負担がかかる部位に痛みが生じやすくなります。
姿勢の悪さ
デスクワークやスマートフォンの使用時によくみられる前かがみの姿勢も、腰痛を引き起こす大きな要因のひとつです。
姿勢を保持する筋力が足りないと、猫背や骨盤の歪みを招き、周囲の筋肉に過剰な負荷がかかり、腰痛が起こりやすくなります。
長時間の静止姿勢
立ちっぱなしや座りっぱなしなど、同じ姿勢を長時間維持すると、血流が悪化し筋肉が硬直しやすくなります。
特に、体幹筋力が低下している場合には、正しい姿勢を長時間維持することが難しく、無理な体勢になりがちです。
この状態が続くと、腰痛の引き金になることがあります。
腰痛に関係する筋肉
腰痛を予防・改善するには、腰に関わる筋肉を正しく理解し、それぞれに適切なアプローチを取ることが重要です。
こちらでは、腰痛と密接に関係する4つの主要な筋肉を詳しくみていきます。
腸腰筋(ちょうようきん)
腸腰筋は上半身と下半身をつなぐ深部の筋肉で、歩行やランニング、姿勢を保持するために欠かせない筋肉です。
長時間座ることで硬くなりやすいため、特にデスクワークの多い人は注意が必要です。
項目 | 詳細 |
---|---|
筋肉名 | 腸腰筋 |
役割 | 股関節を屈曲(脚を上げる動きを)させる |
腰痛との関係 | 腸腰筋が硬直すると、骨盤が前傾し、腰椎に過剰な負担をかけます。 |
腰方形筋(ようほうけいきん)
腰方形筋は、背骨と骨盤をつなぐ筋肉で、背骨から左右の骨盤に伸びています。
片側だけが過剰に緊張するとと、左右のバランスが崩れ、慢性的な腰痛につながりやすくなります。
項目 | 詳細 |
---|---|
筋肉名 | 腰方形筋 |
役割 | 体幹を横に曲げたり、体を安定させる |
腰痛との関係 | 腰方形筋が硬くなると、骨盤のバランスが崩れ、腰に負担がかかります。 |
腹直筋(ふくちょくきん)
腹直筋は、体幹の前面を覆う筋肉です。
腹筋を鍛えることで、腰椎への負担を軽減することにつながります。
項目 | 詳細 |
---|---|
筋肉名 | 腹直筋 |
役割 | 背骨を安定させ、腹圧を高める |
腰痛との関係 | 腹筋が弱いと、腰椎が過剰に反った状態(反り腰)になりやすく、腰痛を引き起こします。 |
脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
脊柱起立筋は、背骨に沿って走る筋肉群です。
特にデスクワークが長い人は、起立筋が硬直しやすいので注意しましょう。
項目 | 詳細 |
---|---|
筋肉名 | 脊柱起立筋 |
役割 | 体を起こしたり、姿勢を維持したりする |
腰痛との関係 | 脊柱起立筋が過度に緊張したり、弱くなりすぎたりすると、姿勢が崩れて腰痛の原因になります。 |
筋トレが腰痛改善に効果的な理由
筋トレは、腰痛の予防や改善において非常に効果的な手段のひとつです。
しかし、なぜ筋トレが腰痛に効果的なのでしょうか。
具体的な理由を知ることは、モチベーションアップや、トレーニングの継続につながります。
こちらでは、筋トレが腰痛改善に役立つ3つの理由を解説します。
腰痛予防
腰痛の多くは、体を支える筋肉の弱さやアンバランスによるものです。
筋トレを通じて、腰回りの筋肉を鍛えることで、以下のような効果が期待できます。
- 腰椎への負担軽減
- 体幹の安定性向上
- 骨盤の安定
筋トレによって、腹筋や背筋など体感を鍛えることで、背骨にかかる力を筋肉で分散でき、腰椎を安定させられます。
これにより腰にかかる負荷を軽減させられます。
さらに腰回りの筋肉の強化は骨盤の安定にもつながり、骨盤を正しい位置に保つ筋肉が強化されます。
運動能力の向上
腰痛に悩む人は、運動を避けがちです。
しかし、運動不足はさらに筋肉を弱体化させ、悪循環に陥りやすくなります。
筋トレを取り入れることで、全身の運動能力が向上し、腰痛を引き起こしにくい体を作ることにつながります。
代謝アップ
腰痛改善に筋トレが役立つ理由のひとつに、「代謝の向上」が挙げられます。
基礎代謝が上がることで、全身の血流や酸素供給が改善し、腰痛の原因となる筋肉の硬直を緩和できます。
腰痛改善におすすめの筋トレ
腰痛改善を目的とした筋トレでは、無理のないトレーニングを行うことが重要です。
こちらでは、腰痛を予防・改善するための効果的なトレーニングを紹介します。
プランク(体幹トレーニングの基本)
プランクには、腹筋、背筋、体幹をバランスよく鍛え、腰椎を安定させる効果が期待できます。
姿勢改善にも効果的で、日常生活での腰への負担を軽減できます。
【やり方】
- うつ伏せになり、肘を肩の真下に置く
- 足を伸ばし、つま先を床につける。
- 3.頭からかかとまでが一直線になるように姿勢をキープ
- この姿勢を30秒から1分程度続ける
息を止めず、自然な呼吸を心がけ、腰が反らないように注意しましょう。
ヒップリフト
ヒップリフトには、腰回りや臀部、太ももの裏側の筋肉を鍛え、骨盤の安定を助ける効果が期待できます。
【やり方】
- 仰向けに寝て膝を曲げ、足裏を床につける
- 手は体の横に置き、リラックスする
- ゆっくりとお尻を持ち上げ、肩から膝までが一直線になるようにする
- 3~5秒キープした後、ゆっくりと下ろす
- 10~15回を目安に繰り返す
腰ではなく、お尻の筋肉を意識して動かします。
この時に、背中が反らないように注意しましょう。
バードドッグ
バードドッグは、腹筋や背筋、脊柱起立筋を効果的に鍛えながら、バランス感覚を向上させる筋トレです。
背骨の安定性を高め、腰への負担を軽減します。
【やり方】
- 1.四つん這いの姿勢をとる
- 右手と左脚をまっすぐに伸ばし、頭から足まで一直線になるように意識する
- 2~3秒キープし、元の姿勢に戻る
- 左手と右脚も同様に行い、各10回ずつを目安に行う
体幹を意識して、体がぶれないようにするのがポイントです。
スクワット
スクワットは、腰回りだけでなく、下半身全体を鍛え、体全体のバランスを向上させるのに効果的です。
正しいフォームを守ることで、腰痛予防につながります。
【やり方】
- 足を肩幅程度に開き、つま先をやや外向きにする
- 2.背筋を伸ばしながら、膝を曲げて腰を下ろす
- 太ももが床と平行になるまで下げたら、ゆっくりと戻る
- 4.10~15回を目安に繰り返す
膝がつま先より前に出ないように注意しましょう。
デッドバグ
デッドバグは、腹直筋を中心に鍛え、腰椎を安定させる効果があります。
腰痛が気になる方でも、負担がかかりにくく安心して取り組めるトレーニングです。
【やり方】
- 仰向けに寝て、両膝を90度に曲げ、両手を天井に向けて上げる
- 右手と左脚をゆっくりと床に近づける
- 3.床につく直前で止め、元の姿勢に戻る
- 左手と右脚も同様に行う
- 各サイド10回ずつを目安に繰り返す
腰は床に押し付けるようにし、浮かないように意識します。
筋トレをする時の注意点
腰痛改善や予防を目的に筋トレを行う際には、正しい方法と適切な負荷で行うことが重要です。
間違ったやり方や過剰な負荷は、かえって症状を悪化させるリスクがあります。
こちらでは、安全に筋トレを進めるための注意点を紹介します。
正しいフォームを守る
正しいフォームは、腰痛改善において最も重要なポイントのひとつです。
フォームが崩れると、特定の筋肉に負荷が集中し、腰椎や関節を傷める原因となります。
初心者は鏡を使ったり、専門家の指導を受けてフォームを確認するのもよいでしょう。
負荷を徐々に増やす
筋トレの負荷を急に上げると、筋肉や関節に過剰なストレスがかかり、腰痛を悪化させる可能性があります。
トレーニングの強度は段階的に調整しましょう。
特に、初心者は自重トレーニングから始め、軽い負荷から慣らすことをおすすめします。
休息を取り入れる
筋トレは継続が大切ですが、休息も同じくらい重要です。
筋肉はトレーニング後に休息を取ることで回復、強化されます。
過剰なトレーニングは、腰や体全体に負担をかける原因となるので注意しましょう。
筋トレを避けるべき腰痛の症状
筋トレは腰痛改善に役立つ一方で、症状によっては痛みを悪化させる可能性もあります。
こちらでは、筋トレを控えるべき主な腰痛の症状を解説します。
以下のような症状がある場合には、無理をせず適切な判断をすることが重要です。
急性腰痛(ぎっくり腰など)
急性腰痛は、突然発生する鋭い痛みが特徴です。
「ぎっくり腰」とも呼ばれ、筋肉や靭帯の損傷、椎間板の圧迫などが原因で起こります。
ぎっくり腰の特徴には、以下のような症状が挙げられます。
- 強い痛みで動けなくなる
- 腰を曲げる、立つ、座るなどの動作が困難
- 痛みが数日から数週間続く
急性腰痛は炎症を伴うことが多く、筋トレにより患部にさらなる負担をかける可能性があります。
この段階では筋トレよりも、安静とアイシング、必要に応じた医療機関での治療が優先されます。
病気などの要因による腰痛
腰痛の中には、筋肉や姿勢だけでなく、内科的な病気や特定の疾患が原因となる場合があります。
このようなケースでは、筋トレを行う前に医療機関等での診断が必要です。
例えば、以下のような疾患が挙げられます。
疾患名 | 詳細 |
---|---|
椎間板ヘルニア | 椎間板が飛び出し、神経を圧迫して痛みを引き起こす症状 |
脊柱管狭窄症 | 神経の通り道が狭くなり、腰や足に痛みやしびれが出る状態 |
内臓疾患 | 腎臓結石や膵臓炎など、内臓の問題が腰痛として現れる場合もある |
その他の筋トレを控えるべき状態
その他にも、痛みが強く炎症がある場合や、じっとしていても違和感がある場合は、安静にして様子をみたほうがいいでしょう。
また、腰の手術歴や骨折歴などの既往歴がある場合は、専門医やトレーナーの指導を受けながらトレーニングを行ってください。
筋トレと合わせて取り入れたい腰痛予防
筋トレによる腰痛改善を高めるには、他の方法と組み合わせることも重要です。
筋トレと一緒に取り入れやすい3つの方法を紹介するので、無理のない範囲で、できそうなものから試してみてください。
ストレッチ
ストレッチは筋肉の柔軟性を高め、筋肉の緊張を緩和します。
特に、腰周りや股関節のストレッチを定期的に行うと、柔軟性が向上し、腰への負担を減らすことができます。
トレーニング後のクールダウンや寝る前のストレッチも効果的です。
正しい姿勢を意識する
正しい姿勢を意識することも大切なポイントです。
長時間同じ姿勢でいると、腰に不自然な負担がかかります。
座っているときや立っているときには、背筋を伸ばし、腰を反らないように気をつけましょう。
体を温める
体を温めることも腰痛予防に役立ちます。
寒さや冷えは筋肉を固くし、腰痛を引き起こす原因となります。
お風呂で温まったり、軽い運動を取り入れることで血行を促進し、腰の筋肉をほぐすことができます。
これらを筋トレと併せて行うことで、腰痛を予防し、健康的な体を維持することにつながります。
腰痛が続く場合は整体院へ
筋トレやストレッチを続けても腰痛が改善しない場合は、自己判断で無理をせず、専門家の診断を受けることが重要です。
特に、しびれや強い痛みがある場合や、痛みが長期間続くような場合は、早めに整体院や医療機関を訪れることをおすすめします。
当院が行う腰痛の解消アプローチ
腰痛で来院される患者さんの多くに、骨盤の捻れが見られます。
骨盤の捻れがあると結果的に左右対称に付いている腰回りの筋肉が捻じれ、痛みに繋がります。
また骨盤の捻じれが生じることで、背骨も捻れた状態で固定されてしまいます。
当院では骨盤と背骨の歪みを解消し、腰痛の根本的な解消に向けた施術を行います。
腹筋をする際に腰痛がある場合も、痛みが生じている原因を探るところから始めますので、お気軽にご相談ください。
当院の腰痛解消事例
CASE1:3か月前からのバネ指と腱鞘炎・腰痛が1回で!
項目 | 詳細 |
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症状 | 腰部起立筋の左側に強い筋緊張 立位時に腰の左側で鈍重感があり、屈曲すると同部位に痛み 左前腕の筋緊張著明 右前腕に筋緊張 |
年齢・性別 | 54歳・女性 |
お住まい | 千葉県流山市 |
治療内容 | 妙見活法整体 |
CASE2:1か月間ずっと痛かった腰痛
項目 | 詳細 |
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症状 | 腰の起立筋の緊張著明 椅子からの立ち上がり、靴下を履く時の動作にて痛み |
年齢・性別 | 68歳・男性 |
お住まい | 千葉県流山市 |
治療内容 | 妙見活法整体 |
まとめ
腰痛は、多くの人が抱える悩みのひとつですが、原因を理解し適切な対策を取ることで改善が期待できます。
本記事では、筋トレによる腰痛改善のメリットや具体的な注意点、続けるコツなどを詳しく紹介しました。
適切な筋トレと予防方法を実践することで、快適な日常生活を取り戻すことができるでしょう。
それでも慢性的な腰痛が続く場合には、整体院等での治療を検討してみてはいかがでしょうか。
腰痛の根本治療の整体院なら千葉県習志野市の「月辰会活法整体」
- 月辰会活法整体院
- 住所:〒275-0016 千葉県習志野市津田沼4丁目1−25 Ⅶ C号棟 ダイワティアラ津田沼2
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